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第10話 夜の商店街、まだ明かりついてます

last update Tanggal publikasi: 2026-08-28 11:13:30

第10話 夜の商店街、まだ明かりついてます

 翌朝、白瀬こはるはソファの上で正座していた。

 毛布を膝にかけ、両手をきちんと揃えている。

 顔色は昨日より少しだけましだった。

 目の下の影はまだ残っているが、呼吸は落ち着いている。

 テーブルの上には、メモ帳。

 そこに丸い字で、こう書かれていた。

【こんばんは】

 朝八時二十分。

 喫茶こもれびの窓からは、遠慮のない朝日が差し込んでいる。

 八百屋の親父さんが外で段ボールを潰す音。

 日向弁当の方から、油の温まる匂い。

 源三さんがまだ来ていないので、店内には奇跡的に「まずい」という言葉が存在していない。

 そんな健全な朝に、こはるは「こんばんは」の練習をしようとしていた。

「……朝だぞ」

 俺が言うと、こはるは真面目な顔でメ

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